チェチェンの子どもたちからの手紙について

 2004年の1月、都内のある小学校6年生の総合の時間に「チェチェンについて」の話を聞く授業がおこなわれました。本会ボランティアが講師として招かれました。
 生徒たちはそのときの授業で聞いた話をもとにチェチェンについていろいろ調べました。チェチェンはどこにあるのか、どんな人たちが住んでいるのかに始まって、戦火に追われて学校に行けない子どもがいること、チェチェンでは地雷の被害で毎年たくさんの人が犠牲になっていることなどを知りました。そしてチェチェンの子どもたちに宛てて日本を紹介する絵「日本といえば!」を描きました。 チェチェンについての話を聞いた感想文と絵を一緒にアゼルバイジャンにあるチェチェン難民学校に贈ることなりました。さらに生徒たちは戦争に追われて教科書や文房具もままならない子どもたちのために全校生徒に向けて支援物資の提供をよびかけました。
衣類やおもちゃ、文房具などがたくさんあつまりました。

 3月、子どもたちの絵と感想文と集まった支援物資の一部をを本会ボランティアがバクーの難民学校に運びました。
  絵と手紙を受け取った難民師弟学校の校長先生は大喜びで日本について知る特別授業を開きました。まず「チェチェンについて」の話を聞いた感想文を読みました。
 日本の子どもたちが描いた絵を壁いっぱいに貼り出して質問や感想を述べ合いました。外国のお友達に日本を紹介する「日本といえば!」の絵には富士山あり、ドラエモンあり、お寿司あり、どれもユニークなものばかりです。
  「私はドラエモンの絵が気に入りました。とても上手にかけているのでびっくりしました」
  「僕は忍者の絵がいいな。チェチェンには忍者が必要だから」

この生徒たちがまだほんとに赤ちゃんだったころ戦争が始まりました。そして小学校に入って100までの数字とアルファベットを覚えたころに2回目の戦争がはじまりました。この2回目の戦争で多くの子どもが家族や友人を亡くしました。チェチェンを離れたくなかったけれど着の身着のままでバクーに来ざるを得ませんでした。


  日本にはこの60年間戦争がありませんでした。
日本は「戦争をしない」、と決めているからです。

  子どもたちは校長先生の話にじっと聞き入りました。

 「僕はこの鳥の絵が気に入りました。とてもきれいですね。
この鳥は日本にたくさんいるのですか」
それは「トキ」の絵でした。
 日本最後のトキが絶滅したことを告げると子どもたちの間からうめきのような声があがりました。
  故国チェチェンは戦争のため、破壊されつくしています。虫や鳥も戦火に追われて消えて行きました。人間と自然は共存しなければならないし、できるものです。経済活動のために自然を破壊してはなりません、と校長先生は子どもたちに語りかけました。

チェチェンの子どもたちからの絵と手紙

 なお、この時に集まった支援物資のうちおもちゃと衣類は2004年6月と9月にバクー運びました。おもちゃや衣類は「学校に行けない子ども」がいる難民家庭をまわって直接子どもたちに渡しました。

支援物資配布の様子

 

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