バクー紀行

チェチェンの子どもを支援する会ボランティア
                      今日子記


6月×日

 バクーに来て半月が過ぎた。毎日あちこち動きまわったので少し疲れてきた。鍋元さんは今日もどこだかに行くらしい。HAYATがどうとかぶつぶつ言っていたが、一緒にきても何にもおもしろいことはないよ、とけだるそうな顔をした。相談の結果、今日子はある難民の家に預けられることになった。

 ここの家は夫婦と子ども4人。上の2人は難民学校に行っているのでいない。11才の障害児の女の子と、1歳半の男の子が今日子の遊び相手だ。

 日本から持ってきた衣類を子どもたちに渡し、鍋元さんは遅刻だーと叫びながら行ってしまった。ママはやんちゃ盛りの坊やの子守に忙しくて、ご主人の服にアイロンかけられない。 代わりに今日子がアイロンをかけようとしたら、ご主人が険しい顔をした。あわててママがアイロンかけをやり、今日子が子守りをした。上の子に使いかけまとめの色鉛筆と画用紙をあげたら喜んで早速、絵を描きはじめた。でも描いてくれた絵を写真に撮ろうとしたら、嫌がったので撮らなかった。どちらかと塗り絵のほうが好きのようだ。 沖縄民謡のカセットを聞かせたら、ぼうやが気に入って踊った。

 昼食はサラミ入りオムレツとサラダが出たのがびっくりした。お昼前に来たからというので今日子のえさ代としてお金を渡してあったらしいが、お客には粗末なものを与えてはならないと思ったのか、ママは早速、お買い物に行ったな・・・。今日子の分はたくさん出されたが、やっぱり栄養不足になりがちの子どもたちにまわして欲しいので少しだけ食べた。あとは2人の子どもが一気に食べた。


 ご主人とママにチェチェン語を教えてもらったが、独特な発音があるから難しかった。チェチェン民謡踊りも教えてもらった。ママは若いころアンサンブルに入って踊っていた、という(うまいはずだよ)。平和だった時代がママ達にはあるんだ・・・・。日本の踊りを教えろと言われてドジョウ踊りを見せたらうけた。

難民学校を訪問した。
ママに教えてもらった踊り方でやってみたけど
相手の男の子は笑いをこらえている。
 ママに指編みを教えたらすぐ覚えた。日本語のひらがなも少し教えたらすぐうまく書けるようになった(今日子よりうまいよ)。ママは好奇心が強くのみこみが早い。

 夕方、やっぱりおもしろいことは何もなかったと言って不景気な顔をした鍋元さんが帰ってきた。今日子はもっと子どもたちと遊んでいたかったが、「時間だ!!」と言われて仕方がないので帰った。帰る道々、難民の家に行ったら晩飯の前に退散するのだ、と教えられた。鍋元さんの「時間だ!!」というのはウソでその日は超ヒマだった。

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