マイクロプロジェクト「フットボール教室」

 チェチェン人に限らず男の子たちは空き地とボールがあればいつでもできるフットボールが大好きです。チェチェン難民の少年たちも空き地で遊ぶことはできますが、「チェチェン人=テロリスト」という視線にさらされ、時にはそれがもとで喧嘩になり、結果、理由はどうであれチェチェン人の非になってしまうという厄介な状況があります。
 UNHCR/HAYATの職員もこのことを重要視して、時々は予算を計上してフットボール大会などを企画してきましたが、子どもたちの要求を満たすには程遠い状況でした。
 2004年の秋、UNHCR/HAYATの企画するフットボールを見学しましたが、週一回HAYAT職員の監督下で芝のないコンクリートのコートで擦り傷だらけになってプレーしていました。
 翌年2005年、本会の男性ボランティアがバクーに滞在し、フットボール少年たちと交流したことから、「少年たちにスポーツが必要なわけ」が明確になりました。早速予算を計上して具体化に向けて調整中にNRC主導のチェチェン難民学校統廃合計画がもちあがりました。この無謀な計画から「子どものリハビリセンター・ラードゥガ」を守るために資金を投入せざるを得なくなり、フットボール企画は立ち消えとなりました。

 2006年の夏、NRCの難民学校統廃合計画がとん挫し、合併を拒否していた「ラードゥガ」も難民学校の一つとして認められました。本会の「ラードゥガ存続のための投入資金」の負担が軽くなりました。そこで浮いた資金で念願のフットボール教室が実現できる見通しとなりました。10月HAYATの協力を得てアゼルバイジャン人のトレーナーを雇い、早速トレーニングを開始しました。参加したのは16才から20才ぐらいの、まさしく「チェチェン戦争に人生を奪われた世代」です。
  ところが時期を同じくしてNRC主導の義務教育未修了者むけ補習講座が本格化し、トレーニングに参加していた少年たちの多くがこの補習講座に引き抜かれて行きました。彼らがバクーに来たころからの夢だったトレーナーつきフットボールを楽しむことなく、この企画は崩れました。
(写真:たった一回だけのトレーナーつきフットボール教室)
 
そこで中学年の少年たち(12、3才)をこのプロジェクトの対象にする案が浮上し、念願の「フットボール教室」が開講されることになったのです。

企画の対象になっていたハイティーンたち(写真上)がバクーに来たころの年齢の少年たちです。

サッカー場へ向かう
思い切り駆け回って
「あしたもまたやろうよ」

 この企画は2007年末現在も継続しています。但し、9月の新学期から少年たちは地元の公立校に移っていったので、平日のフットボール教室に参加することがむずかしくなりました。そこで日曜日に自主的に集まってプレイをしています。

2008年度プロジェクト計画(フットボール) 

中学年少年のためのフットボール教室 (2008/4〜2009/3月)
 
コートレンタル料 110$×11 + トレーナー報酬 100×11 
$2310

青年のためのフットボールイベント費
 $600
           合計 $2910

アゼルバイジャンでは物価の値上がりが激しく、サッカーコートレンタル料が1年のうちに1.5倍になりました。2008年からさらに値上がりするという情報も流れています。

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