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チェチェンをよりよく知るための本
「廃墟の上でダンス」
ミラーナ・テルローヴァ著 橘明美訳
年末が近づき、チェチェン・オレホヴォ村の学校では恒例のダンスパーティの準備が進められていた。
そのパーティを楽しみしている14才の少女がいた。少女にとってははじめてのダンスパーティ。
ヘアスタイルはどうしよう?口紅はどの色がいいかしら?アクセサリーは?
少女はトルストイやレールモントフの小説のヒロインに思いを馳せた。サンクトペテルブルクの社交界の貴婦人のように華やかに踊るところが目に浮かぶ・・・
だがダンスパーティは始まらなかった。始まったのは戦争だった。1994年12月のことである。
(本文第1章 「ダンスパーティと祈り」より)
| なんてすばらしい人たちだろう。みんなこの11年間、戦争と暴力しかみてこなかったのに、それでも生きる喜びを失っていない。
言うまでもないことだけれど、彼らもそれぞれに誰かを失い、あるいは心に傷を負っている。ディナの婚約者は2年前に山に入ったまま戻ってきていない。ズーラはお父さんを亡くした。・・・・(略)・・・。シャムハンは2人の兄弟を殺された。オクサナの兄さんは選別収容所で拷問を受け、家族に買い戻されたが、その後チェチェンを去った...。もうこれくらいにしておこう。
それでも誰も愚痴をこぼさない。そんな彼らを見ていると、そこには何かしら崇高なもの、特別なもの、ロシア人がどうやっても壊すことのできないものがあるように思えてくる。
(本文36章「パーティ」より)
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1996年12月 オレホヴォ村
著者ミラーナが生まれ育った村
撮影 鍋元 トミヨ
1996年の12月、私は停戦中のチェチェンの土を踏んだ。
車でいくら走っても無傷の建物に出会うことはなかった。なんとか村カントカ村、行けども行けども民家はもちろん農機具小屋もガレージも、建物と名がつくものはすべて破壊されていた....
それでも誰も泣いていなかった。廃墟の街をゆく人々はとても美しかった。
(鍋元 記)
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書評
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